AZ70W以来のTechnicsということで、音質やノイズキャンセリング性能といった使用感をお届けしたいと思います。
Technics EAH-AZ80のポイント
- 新素材や大口径ドライバーを採用し、さらなる高音質化
- ソフトウェア面でも改良を施し、音質の劣化を最小限に
- 3台でのマルチポイント接続に対応
- 業界最高クラスのノイズキャンセリング性能
いぬやま’s インプレッション
- 同じ10mmドライバを搭載した先代モデルのAZ70Wよりも高音質化と装着性の向上を実感
- 音質面では随一で、室内利用であれば、満足のいく製品に
- ノイズキャンセリングについては全体的に甘く、期待外れな性能(イヤーピース選びは慎重に)
- 価格面を考えるとコスパは良くない印象
- ケースの質感ダウンと汚れが落ちにくいのが気になる
目次
外観
いぬやま
今回はシルバーを選択
上の蓋部分は金属製なのか、ひんやりとした触り心地ですが、下部分はプラスチック製でパーティングラインが目立ちます。
このあたりは、フル金属製だったAZ70Wと比べると残念なポイントですね。
外側のLED周辺ははプラスチックの素地が見えているので、質感面でややイマイチ。
シボ加工のようにザラザラとした触り心地で、悪くはないのですが、色移りのしやすい布などで色移りすると、色が取れないので、注意が必要です。
このあたりは、ブラックモデルを選択するのが無難だったかなと後悔しています… 開くとこんな感じで金属調パーツの部分以外はライトグレーで統一されています。
イヤホンの間にLEDがあり、イヤホンの充電状態がわかるようになっています。 Type-C端子があるのみで、シンプルです。
廃止モデルも増えている中、非接触給電規格のqiにも対応しています。 先々代の円筒形から、耳にフィットし易い形になっていますね。
決して小型では有りませんが、耳への収まりは良いかと思います。 裏側には充電端子や装着センサなどを完備。
付属イヤーピースはなんと7種類も付属しており、もしかして、ノイズキャンセリングはピーキーなのでは?と感じさせるものでした。(実際そうでしたが…)
先々代 EAH-AZ70Wのレビュー
フルワイヤレスイヤホン初号機にして脅威の完成度でしたね
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装着感
大型ドライバー搭載機の割に良好
重心も内側にあるようなので、首を振っても落ちる様子もなく、ジムなどでのフィットネス用途でも問題ないレベルかなと思います。
実際にジムで使っていますが、ジョギングなどでもずれる様子もないので、安心して使えそうです。
操作感
左右で細かくカスタマイズできる!
例えば、シングルタップを機能なしにすることで、着替えるときに二の腕でタッチしてしまい、音声再生が止まってしまうのを防いだりといったことが可能です。
また、長押しには電源OFFを割り当てることもでき、イヤホン単体やケースのバッテリーの劣化を抑えた運用が可能だったりします。
電源ON時は、長押ししてから離したときに起動するという、少し癖のある挙動ですが、単体OFFが可能なフルワイヤレスイヤホンはレアなので、この機能は推していきたいところ。
タッチのレスポンスはもう少し早いと軽快だなと思う反面、他のモデルと比べても遜色ないレベルなので、ストレスはないかなと思います。
音質
音質は良好
中音域から高音域にかけての解像度は高く、癖が少ないので万人におすすめしやすい印象です。
パワフルさは有りませんが、低音域も十分でしょう。
AZ70Wユーザー視点で見ても、正当進化だなといった印象なので、AZ60をスキップして本機を待っていた方には朗報ではないでしょうか?
ノイズキャンセリング
評価が難しい。過度な期待は禁物
イヤーピースを変えても、筐体そのものの開口部から音が入ってきている印象で、その上ノイズキャンセリングの制御的にも、特定の周波数帯だけを消しに行っている模様なので、正直なところ、不快な音は消しきれていないなという感想です。
人の声はバンバン入ってきますね…
AZ70Wでも指摘したのですが、風切り音がかなり入ってきており、このあたりの進化がないのは残念でした。
電車や屋外ではあまり快適に使えていないので、家での使用が無難かなといった印象です。
スペック
ブランド | Technics | Technics |
メーカー | Panasonic | Panasonic |
型番 | EAH-AZ80 | EAH-AZ70W |
カラバリ | シルバー、ブラック | シルバー、ブラック |
通信規格 | Bluetooth 5.3 | Bluetooth 5.0 |
対応コーデック | LDAC、SBC、AAC | SBC, AAC |
重量 | 7g(左右) | 7g(左右) |
単体最大再生時間 | 6.5H(ノイズキャンセリングON, SBC) 4.5H(ノイズキャンセリングON, LDAC) | 6.5H(ノイズキャンセリングON) |
トータル最大再生時間 | 24H(ノイズキャンセリングON、AAC) 16H(ノイズキャンセリングON、LDAC) | 19.5H |
左右間の同期方式 | Bluetooth左右同時転送 | Bluetooth左右同時転送 |
充電方式 | USB Type-C, 非接触給電qi | USB Type-C |
発売日 | 2023年6月15日 | 2020年4月10日 |
価格 | ¥36630(税込み) | ¥32000(税込み) |
価格は10%ほど上昇しており、進化はしていますが、コスパは良くない印象ですね。
評価
ノイズキャンセリングに過度の期待は禁物
SONYの新型が控えているので、ノイズキャンセリングを重視される方や現在、WF-1000XM4使いの方は、残念な気持ちになりそうだなという印象です。
M5とされている機種のスペックがまだ非公開なことや、本機も品薄状態といった状況ではありますが、音質面では確実にSONYでは出してこない音ではあるので、それを求めてこちらを購入するのは大いに有りかなと思います。
また、3台マルチポイント接続や単体電源オフといった優位性はありそうなので、そちらに惹かれた方は後悔はないかなと思います。
あとは、AZ70Wオーナーの方も正統後継機なので、有力な選択肢になると思います。
まとめ
音質面の満足度は高い一方で、ノイズキャンセリングが期待外れだった本機ですが、2023年の7月末までの購入を対象に、キャッシュバックキャンペーンを実施中です。このキャッシュバックを加味すると、先代機とトントンレベルになるので、もし、購入を迷われているなら、今のタイミングが良いかなと思います。室内での利用はとても快適なので、在宅勤務などでのオトモにいかがでしょうか?